テル、入ってる?

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向かいの家に2、3歳、年上の女の子が住んでいた。
母子家庭で母親とふたり暮らしだったようだ。

その家の前に犬小屋があり、雑種のワイルドで茶毛のイヌが鎖でつながれて飼われていた。
犬小屋といっても、木箱に穴を開けただけのような粗末なものだった。

穴の上には黒のマジックで大きく「テル」と書かれていた。

私の家では動物を飼ったことがなく、私は動物とどう触れ合ったらいいかがわからない。
見ている分にはかわいいが、触ることができなかった。

「テル! テル!」ときどき名前を呼んでみた。
テルは尻尾を振って箱から出てくる。
そして、ただ見つめ合うと、テルは悲しい顔でまた箱に戻ってしまう繰り返しだった。

テルはいつも飼い主の食事の残りものを餌として古い鍋に入れられ与えられていた。
それをいつも美味しそうに食べていた。
今では考えられない光景だが、昔は人間の残りものを与えるのが一般的な光景だった。

ただテルは少しちがった。
餌が当たる日と当たらない日があったのだ。
空腹のあまり、ときどき与えられる餌をむさぼるように食べていたのだった。

私はテルがかわいそうになり、学校給食のパンをテルのために食べないで持ち帰るようになった。
「テル! テル!」
名前を呼ぶと出てくるテルにパンを与えると美味しそうに食べた。

学校がない日や用事がある日はテルに話しかけなかったが、ほぼ毎日パンを与えていたと思う。

いつもどおりテルにパンを与えようと名前を呼んだ。
ところがテルのいない日があった。
交流のない家だったので、気にせず帰宅した。

翌朝、テルがいるかどうか確認しようと登校時に寄って名前を呼んでみた。
そこにはいつもどおりのテルがいた!
――今日もパンをあげよう。

帰宅途中で寄るとまたテルがいなかった。仕方がないので餌用の古い鍋にパンを入れて帰った。

毎朝、テルのようすをうかがうといたりいなかったりする。
帰宅時は用事がなかったときだけだが、箱の中にいて出てこなかったり、いなかったりした。
――なんでテルは、いるときといないときがあるの?

そんな毎日が数日経ったある日、飼い主の女の子に遭遇した。
私は聞いてみた。「なんでテルは、いるときといないときがあるの?」

すると女の子は他人事のように冷めた口調で答えた。
「テルは⋯⋯死んだのよ⋯⋯」

――えっ? ええええええっ!? だって見たよ! あれは⋯⋯なに?

それからはテルの姿を見ることはなかった。
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コメント

    • m.aki-44
    • 2018年 3月 07日

    読んでたら、ちょとヤバい状態になったかも!
    笑えない怖い話ですね

    • 怖がらせてすみません!
      一般的には怖い話なのでしょうか……。
      このとき初めて犬の霊を見ましたが、ぜんぜん怖くなかったです(笑)

        • m.aki-44
        • 2018年 3月 07日

        ヘタレな者で 笑
        すいません。
        夜中にひとりで見てたら、
        背後が、ざわついたので、
        多分、環境の原因ですから
        気にしないで、頑張って下さい~
        あはは

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