噂の山に行ってみた

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夜景と噂の山」は昔の話なので、現在はどうなっているか、確かめに行ってきた!

舎人(とねり)は初めてということで、舎人の運転で、私が道を教えながら向かった。
昔とは変わり、道路が整備されていたことと、ほかの車がほとんどいなかった。
時刻は深夜2時。まさに丑三つ時(うしみつどき)。舎人は興味津々だ。

山の登り口に差し掛かり、外灯が並んでいたが、途中から山道となって外灯がなくなる。
「わ~、マジで雰囲気変わるね~」
「札幌とは思えないよね」
舎人は札幌市街地からすぐのところにある山深い風景に驚いている。
「もう、見えてるの?」
「うん、もう見えてるから、霊体、数えるわ」
聞こえる霊感の舎人は運転に気をつけながら、急カーブを何度も曲がる。
見える霊感の私は、走行中に見かける霊体を数えていった。

「あっ、やっぱりいる!」
「ここが噂の橋?」
「そうだけど、昔とは全然ちがう。橋が架け替えられたんだね。外灯も増えてる!」
舎人は車を縁石に寄せて停車した。
「いるの? どこにいるの?」
「木が立っているように黒く見えるところの手前⋯⋯」
「ああ、黒く見えるところ見てた。その手前なんだ」
「昔と同じ場所だね~」
「写真、撮ったらまずいかな」
「やめときな、怒ってるから。こっち向かってきた」
「撮ったら写るかな。まずいか⋯⋯」
「早く、行こ」
しぶしぶ舎人はスマホから手を離し、車を発進させる。霊が立っていたところを通り過ぎる。
――目を合わせないようにしよう⋯⋯。
「運転しながらだからガン見できないけど、見てたら背中があったかくなってきた⋯⋯」
――私はさむいけどな⋯⋯。
このまま、車を走行させ、頂上近くを目指す。

途中にいくつか建物があったが、夜なので廃墟なのか、使われている施設なのか、さっぱりわからない。
行き止まりに大きな建物があり、暗闇なので今は使われているのかわからないが、廃墟に見える。
舎人が車をUターンさせて停止した。
そこにはたくさんの霊体がいた。
「あれ~、夜景見えない。木が茂って、まったく見えないね」
昔とはちがい、木が成長して視界を遮っていた。
「どこなの?」
「ここだよ」
当時の夫が寝ていて、自分だけ見た女性の霊は、ここで見たのだ。
「とにかく、霊体がいっぱいいるから、早く下りよう」
――以前より霊体が増えてる⋯⋯。

早々に車を発進させ、来た道を戻る。
「数えてるの?」
「数えてるよ。早く行こうよ」
――久しぶりに霊が見える人間が来たからか、私に集まってきていたのだ。
先ほど通った橋に差し掛かると、舎人が言った。
「橋の高さが真っ暗でわからないけど、けっこうな高さなんだろうね⋯⋯」
「昔とはちがって、橋がきれいになって外灯が明るいから、事故が多かったんじゃないかな」
女性の霊は同じところに立っていた。
私たちの車はそのまま通り過ぎる。
市街地に差し掛かると舎人が聞いてきた。
「結局、何体いたの?」
「27体⋯⋯」
「多すぎず、少なすぎず、ビミョ~」
「だよね(笑)」

 

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