夏なので怖い話シリーズ[レベル9]

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舎人(とねり)がこの道に入るために必要だったきっかけのお話。

10年以上前に遡る。
当時、舎人はパソコン関係の仕事をしていた。家電量販店と取引がある会社の課長職だったが、同業者が増えたため、仕事が分散し、売り上げが下がる。社長は舎人の部下を残し、課長の舎人を独立させたほうが人件費がかからないと考え、舎人に取引先との直接の取引継続を認めて独立させた。
基本的に残業の毎日で、一戸建ての自宅(実家)には入浴のためにしか帰らなかったが、自宅には母親と母親の再婚相手が住んでいた。
舎人は独立後、会社の個室が使えなくなり、パソコンの修理やウイルス駆除をする場所を失う。
しかたなく自宅で作業しようにも、母親の再婚相手が酒を飲み、人が変わって絡んでくる。
「なんで仕事が早く終わらないんだ!」「なんで夕食をいっしょに食えないんだ!」
舎人は自由が利かない環境に息苦しく感じながら、夜遅く帰宅してリビングで布団を敷き睡眠だけとるような毎日だった。

ある夜、夢を見た。
舎人はストーブの前に布団を敷いており、ストーブのうしろはベランダだった。舎人から見て左にストーブとベランダ、足元には冷蔵庫があった。頭の方向は仏間、右はテーブルとソファーの方向で、ソファーの横のドアを出ると玄関だった。
夢の中では、ストーブの前で寝ているはずなのに、少し足の方向にずれて、舎人とベランダの間に、歌手の円広志(まどかひろし)が胡坐(あぐら)をかいている。ベランダから街灯の明かりが差し込み、円広志を逆光で真っ暗にしていた。うっすらと顔は見えた。
「息苦しいだろう。今、楽にしてやろう」
そう言われた途端、舎人は自分の命が奪われると思い、びっくりして跳ね起きたという。
すると、左はストーブで円広志が座るスペースはなく、それでも夢の中と同じ夜で、ベランダから街灯の明かりが差し込み、なぜか舎人の足元に円広志が立っているように感じた。舎人と冷蔵庫の間で、リビングとキッチンは一体化していたから、キッチンのところだけ少し板間だ。冷蔵庫の前も板間で、そこに見えないだれかが立っている。夢から醒めて、円広志だと思いこんでいたが、見えないので正直なところわからない。しかし、それでも今まさに、そこにだれか人が立っている気配がはっきりとしていた。
とはいえ、見えないし、なにもできない。キツネにつままれたような思いでまた眠りにつく。
――自分は突然死するのかな⋯⋯。
足元にはだれかが明らかにいるが、黙って立っているだけだった。

翌朝、いつものように起床して、母親は再婚相手に朝食を出し、会社へ送り出す。舎人は朝食を断ってあるので食べずに仕事に出た。
仕事の合間に携帯電話が鳴り、舎人の母親が慌てた声で言った。
「おじさん(再婚相手)が血を吐いて倒れたの! 今、病院にいるんだけど、すぐ来れる?」
母親の声は震えていた。再婚相手は母親と交際中からの呼び名で子どもたちから「おじさん」と呼ばれていた。
仕事の依頼があり、すぐに行けないと答える。終わり次第、病院に向かうと再婚相手はすでに亡くなっていた。いきさつを聞くと、いつも再婚相手は昼休みに自宅に戻り、母親が作る昼食を食べていたらしい。
その日もいつもどおり一時帰宅し、冷蔵庫からなにかを取り出したか戻した直後に冷蔵庫の前で血を吐いて倒れたという。すでに意識はなく、呼吸すらしていなかった。すぐに救急車で病院へ運んだが、もう息を吹き返すことはなかった。
まさに前日、舎人が気配を感じた冷蔵庫の前でのできごとだった。

その後は、原因不明と診断されながらも、警察が来るわけでもなく、病死という扱いで慌ただしく葬儀が執り行われた。
元気だった人の突然の死で、ショックを受けた人は多かった。
葬儀を終えるころ、次々と謎の人物が現れ始める。
「○○さん(再婚相手)にお金を貸していたが、返してもらえないだろうか」
母親は知らないから払えないとして、すべて追い返した。再婚相手の遺品を整理していると、金融会社からのたくさんの請求書が出てきた。初めは再婚相手のことを、
「結婚してよかった。いい人だった」
と泣きながら感謝していたが、だんだん雲行きが変わり、
「知らないうちにたくさんの借金をしていた。なんてひどい人だ」
と言って、落ちこむようになった。

舎人は晴れて自宅の仏間に大きなテーブルを置き、パソコン作業ができるようになった。
それから、仕事の方向性を変えようと、株式投資の利益を出す方法を発見し、その資金で本州に暮らし始める。母親の再婚相手が亡くなってから、舎人自身が本州に移住するまでの半年間はとても充実していた。
その後、本州で神社の神様の声が聞こえるようになり、今に至るという。
舎人は言う。
「あれがなかったら、今の仕事(霊能力者)をしている私には、なっていなかったと思う⋯⋯。北海道に戻ってくるきっかけも車に撥ねられた(はねられた)からだから、神様は容赦ないよ」

 

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