夜景と噂の山

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夏なので、めちゃくちゃ怖い話をひとつ。
苦手な方は絶対スルー!

私の家の割と近くに、冬はスキー場になる山がある。夏には、ほとんど人が近づかない。
暗くて、ちょっと嫌な感じがするところなのだが、車でデートをするにはスリルがあって、若い男女は一度は行く感じ。

これは聞いた話なのだが、街でナンパした女性を車でここに連れてきて、拒んだら強引にされて、この山に捨てていくという噂があった。
頂上まではかなりの距離があるから、夜中に置いていかれたらと思うと恐ろしい。
そんな噂の山に、20代の私は当時の夫とドライブに行った。

車で暗い山道を走っていると、橋のような柵があった。
車をゆっくり進めて⋯⋯、
「あっ! あああ~っ!」
キキーーーッ!
急ブレーキで車が止まる。
「な、なんだよぉ~!」
「あそこ、セーラー服の女の子、立ってる⋯⋯」
「えっ? どこ?」
「あそこ! 見えない?」
「見えね~よ!」
「あっ! あああ~っ!」
「なんだよ~!」
「飛び降りた⋯⋯」
しばし、沈黙⋯⋯。
これは、完全に幽霊とわかったので、見なかったことにして、急いで頂上へ向かった。
頂上に着いて、しばらく夜景を見ていると⋯⋯、
「ぐわぁ~! ぐわぁ~!」
――ん? なにぃ~、寝てるじゃん! なんだこいつ⋯⋯。
夫がイビキをかいて眠っていたのだ。
ふと、フロントガラスのほうを見ると⋯⋯、
――ぎゃあああ~! さっきのセーラー服の子が立ってる⋯⋯。どうしよう⋯⋯。
慌てて夫を起こして伝えると、
「なに言ってるんだよ⋯⋯」
と言ってまた眠ってしまった。
その子⋯⋯、私のほうを見て、とても悲しい顔をしている。
感覚的に、
――あの噂は本当かもしれない。きっとそれを私に知らせようとしてるんだ。
と思ったら、消えた⋯⋯。
――あわわわ~、こわっ⋯⋯。
このタイミングで夫が目を覚ました。
「帰るぞ! 眠たいわ!」
――あんた、ずっと寝てたじゃん!

 

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コメント

    • aki-44
    • 2018年 8月 19日

    全く影響の無い0能力も 有る意味凄いですね

    • 「霊能力」と「0(零)能力」を引っかけているのですね。

      見えている人にとっては、見えていない人が「気づいていない」「なにも影響がない」と思いこんでいても、見えていない人に霊が取り憑いたり、張りついたりした瞬間に、見えていない人の気性が荒くなったり、ネガティブになって泣き出したり、意識が朦朧として眠りこんだりします。

      例えば、私が無性に寿司のイカを食べたくなったら、亡き母が私に代わりに食べてほしいんだなと気づきます。寿司のイカは母の好物だったから。
      今年のお盆では、心臓が痛くなったから、最近亡くなった伯母の死因が心不全だったことを思い出しました。

      霊能力がないと思いこんでいる人も、さまざまな影響を受けていることに気づいていないだけで、原因不明の不調や感情の起伏のほとんどは、性格や遺伝のせいとは言い切れないといえますね。

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