落とす男

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『笑える~こわい話 第3巻 両極端な結末』へ掲載するために書いたお話が、ページ数の都合で没になったので、こちらで大公開!
恋の出会いを求めて、高校時代にコンビニのバイトを始めたときの、ちょっと笑える事件です。

まだ本を読んだことがない方は、試し読み感覚で読めるかも?

落とす男
恋の出会いを期待しつつ、初めてのバイトがスタートした。
お酒の配達もしているコンビニで、大学生のバイトも多い。すべて男性だ。年齢が近いので彼らとの会話は楽しく、話の勢いでみんなとドライブに行くことになった。社長の息子トオルもいっしょだ。
3台の車で出かけ、紅一点の私は交代で男性たちの車の助手席に座る。ふたつ年上の彼らは買ったばかりの車に女子を乗せられるということで、勢い勇んでいたのだろう。
そんななか男性のひとりは要注意だと聞かされる。ほかの男性から「奴には気をつけろ」と言われた。手が早いらしい。
ドライブ当日になって迎えに来てもらう。ある程度、移動すると2台目に移り、また少し走ると3台目へと移った。
3台目の運転手は要注意人物だ。乗って早々、馴れ馴れしい言葉を連呼してくる。プレイボーイと言われていたとおり本当に口説いてきた。私は「はいはい」と話半分に聞き流していた。
――もう、この人うざったいから、もう車降りたい!
そう思った瞬間、急になにが起きたのか、車が川めがけて進みだす。
――えっ? えええっ! マジ?
「う、うわぁ~」
慌てる運転手。あっという間に彼の新車は浅瀬の川へと突っこんで止まる。急に静かになった。エンジンも止まっている。運転手は動転しながらエンジンをかけようとするがかからない。ドアの隙間から水が入ってきた。
ほかの車の男性たちが心配して駆け寄ってくる。私を車から助け出してから、
「JAF呼んだほうがいいよ」
と運転手に言い残し、3台目を置き去りにした。
「奴に口説かれただろう?」
みんなは心配していたようだ。どうやら男性たちのあいだで私を口説かない約束だったらしい。バイトで気まずくなるのを避けるためだという。
その後、プレイボーイの彼は新車の修理資金調達のため、お金になる仕事に転職した。ススキノでホストになったとか。
――天職だけに、転職するように導いたのは私だった。

 

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